色彩の魔術師から学ぶこと・・・
中国新聞天風録を「読み・書き・タイピング」し、
世の中の出来事を学び、
認知症予防の取り組みで「考える力」の脳トレに
励んでいます。
燃料(ねんりょう)が ないのに どこまでも 行(い)ける タクシー、尻尾(しっぽ)が 行方不明(ゆくえふめい)に なった へび・・・。絵本(えほん)「ありえない!」〈 偕成社(かいせいしゃ)〉には 奇想天外(きそうてんがい)※1 な 出来事(できごと)や 生(い)き物(もの)が 次(つぎ)から 次(つぎ)へと 登場(とうじょう)する。ページを めくると、あら 不思議(ふしぎ)。だんだん 「あり得(え)る」 気(き)が してくる
▲作者(さくしゃ)は「はらぺこ あおむし」で 知られる 米国(べいこく)の 絵本作家(えほんさっか) エリック・カールさん。おととい 訃報(ふほう)を 聞(き)いた。明(あか)るい 色(いろ)に 塗(ぬ)った 紙(かみ)を 切(き)り 貼(は)り する 手法(しゅほう)で あまたの 作品(さくひん)を 世界中(せかいじゅう)に 送(おく)り 出(だ)した。「色彩(しきさい)の 魔術師(まじゅつし)※2 」の 異名(いめい)※3 も 持(も)つ
▲ドイツ移民(いみん)の 子(こ)として 米国(べいこう)に 生(う)まれ、6歳(さい)で ドイツへ 移住(いじゅう)した。美術大学(びじゅつだいがく)を 卒業(そつぎょう)して 米国(べいこく)に 戻(もど)り、絵本作家(えほんさっか)に なったのは 30代(だい)後半(こうはん)に なってから
▲ナチス支配下(しはいか)に あった 少年時代(しょうねんじだい)は 「あり得(え)ない」と 思(おも)う 経験(けいけん)の 連続(れんぞく) だった。「小学校(しょうがっこう)は どんなに 小(ちい)さな まちがいも 許(ゆる)さない 厳(きび)しさが あった」と 後(のち)に 語(かた)っていた。創作(そうさく)※4 は 灰色(はいいろ)の 過去(かこ)に 色彩(しきさい)を 取(と)り戻(もど)す 営(いとな)み だったの だろう
▲最後(さいご)の 絵本(えほん)と なった「ありえない!」は 詩人(しじん) アーサー・ビナードさんによる 訳(やく)も 軽妙(けいみょう)で、創造(そうぞう)※5 する ことの 大切(たいせつ)さを 教(おし)えて くれる。「あり得(え)ない」と 高(たか)をくくり ※6 先々(さきさき)への 想像力(そうぞうりょく)が 足(た)り ない のか。コロナ対策(たいさく)が 後手後手(ごてごて)※7 に 回(まわ)る、わが国(くに)の 政治家(せいじか)に お薦(すす)めする。( ー 引用 ー )
※1 「奇想天外(きそうてんがい)」とは、普通では思いつかないような、風変わりで奇抜なこと。
※2 「魔術師(まじゅつし)」とは、魔術を行う人。魔法使い。
※3 「異名(いめい)」とは、本当の名前以外の別名。あだな。
※4 「創作(そうさく)」とは、最初に作り出すこと。
※5 「創造(そうぞう)」とは、最初に作り出すこと。
「創作(そうさく)」と「創造(そうぞう)」の違い・・・「創作(そうさく)」と「創造(そうぞう)」は、どちらも新しいものを初めてつくり出すこと。「創作(そうさく)」には、文字作品や芸術作品をつくるという意味と、作り話という意味もまります。また「創造(そうぞう)」には神が万物をつくること、という意味があります。
※6 「高(たか)をくくる」とは、大したことはないと見くびる。大丈夫だろうと油断する。
※7 「後手後手(ごてごて)」とは、物事の進め方が、問題が発生したりトラブルが起こってから対処す るようなやり方になっていること。
あなたは、本日の天風録で、どんな事を学び・考えましたか?
ちなみに、私は本日の天風録で、
米国の絵本作家エリック・カールの人間性や生き方について学びながら、
私自身の日常生活に思いを馳せ、
やることがたくさんあるにも関らず、
「できる!」
「できる!」
「明日しよう!」と、高をくくっていたら、
ほとんどが後手後手の作業となり、あたふたとしています。
改めて、
「手をぬけば、手が掛かる」と、自分自身を戒めています。
本日の天風録で紹介されていた絵本は、こちらです ↓ ↓ ↓