思い出したくない過去もある・・・

中国新聞天風録を「読み・書き・タイピング」し、
世の中の出来事を学び、
認知症を防ぐ取り組みで「考える力」の脳トレ
励んでいます。

【本日(2021.06.09)の天風録】で学び、考えたこと。

 〈ぼく もう いかなちゃ なんない〉と​谷川 俊太郎 (たにがわ しゅんたろう)さんの (し)「さよなら」は (はじ)まる。〈どうしてなのか しらないけど/おかあさん ごめんなさい〉。どこか、永遠(とわ)の (わか)れを 連想(れんそう)させる

20年前(ねんまえ)の きのう、大阪教育大付属(おおさかきょういくだいふぞく)池田小(いけだしょう)で 8人(にん)の 少年(しょうねん)や 少女(しょうじょ)が 凶刃(きょうじん)※1 に たおれた。(おそ)らくは 「どうしてなの」と つぶやく (ま)も なく、さよならも (い)えず。安全(あんぜん)な はずの (まな)びやが 白昼(はくちゅう) (おそ)われ、先生(せんせい)たちも 後手(ごて)に (まわ)った。(なに)より 刑死(けいし)した (おとこ)は 堂々(どうどう)と (もん)を (ぬ)け、会釈(えしゃく)※2 まで (う)けて いた という

以来(いらい)、(おお)くの 校門(こうもん)には インターホンが、校庭(こうてい)には フェンスが。(いま)では 見慣(みな)れた 光景(こうけい)も、(ちい)さな いのちの 犠牲(ぎせい)の (うえ)に ある

同級生(どうきゅうせい)だった 男性(だんせい)は (いま)、研修医(けんしゅううい)として (はたら)く。「あの(ひ)自分(じぶん)は (なに)も できなかった」という 悔恨(かいこん)※3 の (じょう)を (むね)に、産婦人科(さんふじんか)で (ちい)さな いのちに (めぐ)り (あ)う。(こ)どもたちを (まも)る ために 事件(じけん)を (わす)れ ないで、でも (おも)い (だ)したく ないと いう (ひと)が いる ことも (し)ってーと (かた)る

▲〈よるに なったら ほしを みる/ひるは いろんな ひとと はなしを する〉。(とお)くに いても (さび)しく ないよ、と 冒頭(ぼうとう)の (し)は (むす)ばれる。きのう 池田小(いけだしょう)の 廊下(ろうか)に (て)を (お)き 「いつも (おも)っているよ」と (な)き (むすめ)に つぶやく (ひと)が いた。その 心境(しんきょう)を (おも)い、(くち)ずさんで みる。( ー 引用 ー )

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※1 「凶刃(きょうじん)」とは、人殺しに使う刃物。
※2 「会釈(えしゃく)」とは、軽く一礼すること。
※3 「悔恨(かいこん)」とは、後悔し残念に思うこと。くやしむこと。

本日の天風録を「読み・書き・タイピング」しながら、
先日読書したこの本のことを思い出した。

この本とは ↓ ↓ ↓
 悪の芽 [ 貫井 徳郎 ]

思い出したくない過去と言えば、
1998年の夏に4人が死亡した毒物カレー事件も、その一つです…


​あなたは、本日の天風録で何を学び、どう考えましたか?​